2020年1月13日
イベント情報お知らせ

続⭐︎なぎその森のほし展 

2020/1/13 mon – 1/26 sun 南木曽町地域おこし協力隊成果発表会

日本遺産に認定された木曽地域で、伝統的工芸品として認められた南木曽ろくろ細工。その「ため塗り」と言われる漆塗りの技法で匠である田上次夫さんの個展「なぎその森のほし展」を一昨年Doodleで開催させていただきました。田上さんとの出会いは友人に誘われて訪ねた南木曽の木地師の里にある田上民芸ででしたが、田上さんと奥様の気さくで優しいお話も楽しく、山深い南木曽の自然や何もない場所に建つ星空を眺められるテラスと温泉のあるホテルが気に入り、その後何年かに渡って南木曽を訪ねるようになったことからでした。80歳を超えた田上さんは今でもバリバリの現役で作品を作り続けていますが、その技術を継承する次の世代は当時おらず、このままこの技術は消滅してしまうのだろうと思うと寂しい気持ちになっていました。Doodleでの田上さんの個展が終わって3ヶ月が過ぎた頃、その青年はフラリとDoodleにやって来ました。ただの通りすがりのお客様だろうとしか思っていなかったけど、その青年はなぜだか南木曽町地域おこし協力隊の話を始めたのです。南木曽と言えば田上さんしか思い浮かばないわたしはため塗りの匠の田上さんの話をしたところ、なんと彼は田上さんの弟子だったのです。あの田上さんに弟子が!後継者ができた!やったー!と単純に大喜びしてしまいました。最初は弟子なんかいらないと拒まれたということでしたが、それ以来、南木曽町地域おこし協力隊として南木曽に移り住み田上さんのもとで修行をし続けて約2年。南木曽町地域おこし協力隊の他の二人のメンバーとともに再びDoodleで3人の「続⭐︎なぎその森のほし展」として展示をしてくれることになりました。

ろくろ細工は、無垢の厚い板や丸太をろくろを廻しながら、独特のカンナで挽いて形を削り出す事から「挽物(ひきもの)」とも言われています。木曽谷には古くから樹齢100年のトチノキ、ケヤキ、セン、クリ、サクラなど、木目の美しい広葉樹に恵まれていて、その際立つ美しい木目、自然の風合いと手触りの良さが南木曽ろくろ細工の特徴です。

今回の展示にあたり田上さんから「うちの若い衆をよろしく」とお電話をいただきました。弟子はとらないなんて言いながらも、ちゃんと応援している師匠の様子でした。

2週間の展示期間中、誰かしらが在廊してくださる今回の展示では南木曽まで行かなくても間近で伝統工芸の器やお盆、お皿、椅子などのろくろ細工が見られて、南木曽町地域おこし協力隊の詳しい解説を聞くことができます。お忙しいと思いますが、どうぞ万事お繰り合わせの上、ぜひこの機会に見に来てくださいませ。